若年ユーザーのFacebook離れ?
Facebookの若年ユーザーがFacebook以外のサービスに関心を持ち、移行しているというニュース。
米証券取引委員会(SEC)に米国時間2月1日に提出された「10-K Annual Report」のリスク要因に関するセクションで、Facebookは10代ユーザーの関心がFacebookとは別のアプリケーションに切り替わっていることを明らかにした。
(引用元:Facebook、若年ユーザーの流出を危惧–SEC文書で言及)
永江一石さんのブログを愛読しているので「Facebookはオワコン」という話については心構えができていたほうかと思いますが、それもますます現実味を帯びてきたなと感じます。お仕事でもプライベートでも今はFacebookにどっぷり浸かってるけど、そういう状態も長くは続かないのでしょうか。まぁまぁ居心地よかったんだけどなぁ。
Facebookから離れてどこへ行くの?
で、Facebookがオワコンなんだったら、じゃぁ次はどうなるの?というのが企業のWEB担当者としてはすこぶる気になるところ。ここで取り上げられているのはあくまで「若年ユーザー」であって全ユーザーではないけれど、やっぱり流行に敏感な若年層の動向はおさえておきたいです。
Facebookは、ソーシャルネットワークの分野で老舗になりつつも、流行の先端に留まるためには若い世代のユーザーが必要だ。Facebookが10代のユーザーや関心を失った場合、Snapchatのような前途有望なサービスに出し抜かれ、間違いなく意味を失っていくだろう。
(引用元:Facebook、若年ユーザーの流出を危惧–SEC文書で言及)
いままでFacebookを使っていた若年ユーザーはどこへ行ってしまうのか?というと、『Snapchatのような前途有望なサービス』に移行しているとのこと。
お、最近気になってたアプリの名前がここでも出てきました。今後のソーシャルメディアの進む方向性を探る上で、どうやらSnapchatは無視できなさそうです。
Snapchatとは?
Be Web Smartさんによると…
Snapchatは友達に写真を送るアプリだ。そのユニークさは、まるで映画「ミッション・インポッシブル」のような特徴にある。一度見られたら最後、その写真は数秒のうちに消滅してしまうのだ。
(原文:Snapchat is an app used to send photos to friends. The unique feature of the app is straight out of “Mission Impossible” – once viewed, the photo self-destructs in a matter of seconds.)
写真を共有するアプリはInstagramに代表されるようにたくさんあるけれど、Snapchatはその瞬間に共有し、そのあとは蓄積されることなく消滅してしまうのだそうです。写真を見ることができる時間は、最長でもたったの10秒。行く河の流れは絶えずして、諸行無常を感じるシステムですね。
誰かがその写真をスクリーンショットで保存したかどうかも確認できるので、知らないところで勝手に画像が拡散してしまうリスクも低く、あくまで「リアルタイム」に「その瞬間にだけ」写真を共有できるということが魅力のようです。だから、たくさんの人に見られるとヤバい悪ふざけ写真や恥ずかしい写真もノリで投稿できちゃうところが若年ユーザーに向いているんですね。
Snapchatの説明を読んでいて思い浮かんだのは、私がWEB担当者になったころにWEBを生業とする社外の方々からよく教えられた『ソーシャルメディアは「ストック型」と「フロー型」に分けて考えましょう』というお話。ざっくり言って、情報が蓄積されていくのが「ストック型」で代表格はブログ。情報が時間の経過により流れていくのが「フロー型」で代表格はTwitter。mixiはストック型寄りで、Facebookはフロー型寄り…みたいな話があったように記憶してます。
当時は「なるほど」と思ってたのですが、よく考えてみたらフロー型の代表格とされるTwitterだって、フロー型っぽいように扱われていたFacebookだって、たしかにタイムライン上だけを見ていれば情報は流れていくように見えるけれど、実際には情報はどんどん蓄積されていってますよね。いままでずっとストックされてきたのですが、検索機能が充実しなかったせいで分かりづらかったところで、Facebookが検索機能を強化するって話をしだしたから「Facebookのストック型側面」がより際立ってきたように感じます。
そこで、Snapchat。本当の意味でのフロー型ソーシャルメディア。これを勝手に【進化系フロー型】と名付けてみます。
情報が蓄積されることには良い面と悪い面があり、いままでフロー型だと信じていたソーシャルメディアも実は情報が蓄積されていたことが分かった。そうなると、今度は蓄積されないメディアが求められる。Snapchatの台頭に象徴される進化系フロー型メディアは、若年ユーザーに限らず、ますます需要が増していきそうな気がします。
うーん、進化系フロー型のソーシャルメディアに対して企業はどう発信していったらいいんだろう。
個人的には、なぜか酔っ払ってるときにどうでもいいくだらない写真を撮って誰かに見せびらかしたくなったりするので、そういうときにSnapchatを活用できたらよさそうだなと思います。
【情報元・参考リンク】
・Facebook、若年ユーザーの流出を危惧–SEC文書で言及
・それ見ろ、やっぱ日本のFacebookはオワコン期に突入
・What is Snapchat? Is Snapchat okay for kids?
・Snapchat
・送った写真が10秒以下で消えるアプリ「Snapchat(スナップチャット)」が面白い! 気楽な写真のやり取りに便利