App Storeと@cosme(アットコスメ)での評価を上げる、クレーマーにネガティブな口コミをさせない技術。


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知り合いに薦められて愛用しているiPhoneアプリがあります。このアプリはまだリリースされたばかりで発展途上なため、頻繁にアップデートが行われます。そのたびに表示される以下のメッセージ。(※原文ではなく、要約です。)

アプリ内のコンタクトフォームからいただいたご意見をもとに改善をしています。ご要望をアプリのレビュー欄(App Store)に書かれますと詳しく調査することが困難なため、アプリ内コンタクトフォームからご協力ください。

このメッセージを見るたびに私は 「ユーザーの声にしっかり耳を傾けているんだなぁ。素晴らしいなぁ。」 と関心していました。先日、知り合いと飲んでいて最近気になるアプリの話をしていたときにその感動を伝えると、「いやいや!それはクレームをApp Storeレビュー欄に書き込ませないための対策だよ!」と教えられました。目から鱗がポロッと落ちました。そ、そうだったのか!

クレームがあるときはアプリ内コンタクトフォームに書き込んでもらうことで、App Storeにはクレームを書き込ませない。もちろん実際にはApp Storeのレビュー欄に書いちゃう人もいるけれど、少しでも何とかApp Store内で高評価を保ちたいという製作者側の思惑があるのだそうです。

製品やサービスを購入して、それに対して不満があった場合の心理は、ざっくりみて以下の2通りがあると思います。

(1)とにかく怒りを吐き出したい!という【感情発散型】

お金を出して買ったのに裏切られたことが悔しくてムカついて怒りがこみあげてくるから、その感情をどこかで発散させるために、とにかく誰かに聞いてほしくなります。その際には回答を求めるというよりは、「とにかく聞いてほしい」という気持ちが強いです。

(2)もっとこうしてくれたらいいのになー!という【改善要望

購入した、ということは何かを期待していたということ。その期待が購入時点で満たされなかったことは残念だけれど、「期待を満たしてほしい」という気持ちは残っているので、製品やサービスにさらなる改善を求めます。なので、自分の改善意見を製作者・開発者に聞いてもらうことを望み、自分の意見が反映されるとクレーマーからファンになる可能性があります。

 

感情発散型も改善要望型も、共通点はしっかり自分の意見を聞いてほしいというところ。

化粧品メーカーでWEB担当をしている私にとって気になるのはアットコスメのクチコミです。以前、アイスタイル・濱田健作氏がとある講演でこんなことを仰っていました。

購入したときの期待値と使ってみたあとの期待値のギャップがクチコミ評価となるため、「思ったとおり」というような感想は少ない。クチコミは、ポジティブ(思ったよりよかった)かネガティブ(思ったより悪かった)の2通りにわかれます。

もちろんポジティブなクチコミは大歓迎ですが、ネガティブなクチコミは頑張って改善するから口コミサイトには書き込まないでほしいなというのがメーカー側の本音です。「思ったより悪かった」というネガティブなクチコミをよく見てみると、やはり感情発散と改善要望の傾向が見受けられます。

感情発散と改善要望のどちらに関しても、「しっかり聞いてほしい」という気持ちが根底にあるので、その際の受け止め口をApp Storeレビュー欄やアットコスメのようなクチコミサイト以外にも用意することがネガティブな口コミを少しでも減らすために有効かもしれません。特に改善要望型は、自分の声がメーカー側・開発者側に届きやすいところで発言したいと思っているはずなので、誘導はけっこう可能なのではないかと。

技術、というほどではないですが、やっぱりお客様ときちんと向き合うこと。そして、お客様の声を反映させていくこと。当たり前ですが、そういう誠意ある姿勢が高評価につながると信じて努めてまいります。


カテゴリー: @cosme(アットコスメ), App Storeレビュー, アプリ, クチコミ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク