ある晩の出来事を今でもよく覚えている。その日、母は職場で色々とあり、ひどく疲れた様子だった。長く大変な一日を終えて帰宅し、私たちのために朝食のような夕食を作ってくれた。(母は時折、朝食のような献立を夕食に作ってくれた。)
そして、夕食の時間。父の前には、卵とソーセージとひどく焼け焦げたトーストをのせたお皿が置かれた。私は誰がトーストのことを指摘するだろうかと、そわそわしながら様子を伺っていた。
すると、父はトーストを手にし、母に向かって微笑みかけると、私に学校はどうだったかと尋ねた。私はその質問に何と答えたか覚えていないが、父が醜く焼け焦げたトーストにバターとジャムを塗っていた姿はよく覚えている。父は、一欠片も残すことなくトーストをたいらげた。一瞬たりとも嫌な顔をしたり、文句を言ったりすることもなく。
私が夕食を終えてテーブルを離れると、父と母の会話が聞こえた。そのときの、トーストを焦がしてしまったことを謝る母に父が告げた言葉が今でも頭から離れない。「たまには焦げたトーストもいいものだよ。」
その晩、父のところにおやすみを言いに行ったときに、私は父に「本当に焼け焦げたトーストが好きなの?」と訪ねてみた。父は私を抱き寄せ、こう言った。「お母さんはお仕事で大変な思いをして、今日はすごく疲れていたんだ。それに…焼け焦げたトーストは誰も傷つけやしないだろう?」
年齢を重ねながら、私はこの出来事を何度も思い出した。人生は、完璧じゃないものと完璧じゃない人であふれている。
私は人に自慢できるほどのものなんてほとんどもっていないし、お誕生日や記念日をすぐに忘れてしまうような人間だ。でも年を重ねて学んだのは、お互いの欠点を受け入れ、お互いの違いを楽しむことが健全で長続きする関係を築く上で最も重要なことなんじゃないかということ。
これは夫婦だけでなく、あらゆる人間関係に言える。あらゆる人間関係の基本は、夫婦や親子や友人関係に通じるものがある。
「幸せへの鍵は誰かのポケットに入ってるものじゃない。自分のポケットに入れておこう。」
だから、トーストをください。いえ、焦げたものでも大丈夫です。
そして大切な人とこの話をシェアしてください。
周りの人には必要以上にやさしくしましょう。なぜなら、誰もが何かと戦っているのだから。
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以上の文章はBen Josephさんという方がFacebookページに投稿されていた英文を私が和訳したものです。写真は文章とは関係ありません。
※Ben JosephさんのFacebookページはこちら。
※Ben Josephさんが投稿された英語の原文はこちら。
実話かどうかは分からないですが、素敵なお話だなと思ったので和訳してみました。原文ではトーストではなく「ビスケット」ですが、日本人的にはトーストのほうがしっくりくるかなと思って意訳させていただきました。
「焼け焦げたトーストは誰も傷つけはしないからね。」って素敵な台詞ですね。原文では「a little burned biscuit never hurt anyone!」だったのですが、もっといい和訳ができないかなぁ。
…で、今日はここからが本題です。
Facebookに投稿されている「いい話」は、本当にいい話もあります。シェアすべき素晴らしい投稿も存在します。ただ、全ての「いい話」がシェアすべき「いい話」とは限らないということは知っておくべきかと思っています。
永江一石さん曰く、Facebookに投稿されるいい話の多くは「フォロワーやファンを集めてマルチ商法」するために情報商材アフィリエイターが拡散しているとブログ「Facebookに仕掛けられた「罠」っていうやつを整理してみました」で書いていらっしゃいます。
すべての「いい話」がそう、というわけではありません。でも、たしかに実際にFacebookで拡散されている「いい話」について永江さんが仰っていることは事実だなと感じることが少なくありません。
FacebookやTwitterで知らない人が投稿した内容をシェアする際には、必ず発信者をチェックしましょう。発信者の基本情報や他の投稿も見てみた上で、裏がなさそうだな…と確認してからシェアすることをおすすめします。
あと、シェアすることを促すような文言が含まれている場合は特に気を付けたほうがいいように思います。正直なところ、上のトーストの話も、最後のグレーにした部分がシェアを促しているので若干どうかな…と感じています。(なので、今回は「いい話」のあとにこのような投稿を追加してみました。)
企業としても、Facebookなどに「いい話」を投稿することで拡散を狙ってコンバージョンを云々…と考えている担当者も少なくないと思いますが、「いい話」は慎重に内容や投稿の仕方を検討したほうがいいですね。いい話に限らず当たり前のことですが、引用元や画像の著作権などは要注意です。(自戒)
【参考サイト】
Facebook悪徳活用事例 感動系エピソードを利用した情報商材販売
これは酷い!あなたのシェアをFacebookで狙う輩が急増中
Facebookで自分は勿論、友達に迷惑を掛けない為に知っておくべき事